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「ウナ」物語(中編)

 かくして、ウナはもう一匹の捕虜とともに30cm水槽に収監されました。

 翌日、仲間の捕虜は虫の息となりました。彼?は調理されることになります。親父が釣りキチだったので、魚の調理には自信があったのですが、さすがに家庭用のプラスチックまな板ではキリも刺せないし、何しろウナギは出荷レベルに達していない太さなので、さばくのは大変でした。なんとか骨だけはずして、あとはぶつ切りにして、釜飯の素に蒲焼きのたれを加えて、うなぎ炊き込みご飯になったのでした。これは予想外においしかった。

 さてウナですが、「どうせ食べるなら、もう少し太らせよう。その方が調理も楽だろう。」と考え直した私のおかげで生きながらえることが決定いたしました。

 しかし、これは私にとって悪夢の始まりでした。ウナギは人工の餌を食わない。ネットで調べまくると、養殖用の練り餌は凄く食べるようですが、そんなもの私には手に入りません。分けてくださる方もいるようですが、結構臭うし、水も汚れるので大きな水槽セットが必要らしいということがわかりました。わが家には75cmのコリドラス混泳水槽があり、これ以上の大型水槽の設置は♀の人の許認可が必要ですが、それは無理。ウナには35cm水槽しか与えることができません。そこで、刺身の切れ端などを与えてみたのですが、これも食べない。結局、肉食魚のエサである、メダカや金魚の生き餌を与えることになりました。

 現金なやつで、これらはすごく食べる。いつもは洗濯機の排水パイプ(これが巣穴)に入って顔さえ見せないのに、出てきて食べる。こうして、ウナは生き餌をもらって生活するというセレブなウナギとして生活することになりました。

 だいたい、2週間で10匹のエサ金を食べます。一年前までは40円のエサ金を与えていたので、1ヶ月平均で800円近くのエサを食べていました。従って、入居以来2年程度で2万円近いエサを食べたことになります。ウナを調理しても、身の薄い一人前程度の蒲焼きにしかならないでしょう。しかし、原価は1年前で2万円ですから、日本中で最も高級な国産ウナギではないかと思います。グルメ番組の取材でも来ないかな?

 こうした話を会社でしたところ、「それはすごい!是非、俺に食べさせてくれ。」というやさしい?仲間たちが、何人か出てきました。その話をわが家でしたところ、下の息子(当時6才)が「そんなおじさんは俺がぶっとばしてやる。」と本気で怒ってました。

 かくして、ウナは強力な味方を得て、わが家で天寿を全うする権利を得たのでした。

中編に続く・・・

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